東京・新大久保は都内有数のコリアンタウンです。ここでは、日本ではなかなか味わえない本場韓国の伝統菓子を堪能できます
蜂蜜を使った宮廷菓子ハンガンや、香ばしい餅菓子など、甘く風味あふれる品々が揃います。本記事では、新大久保で味わえる伝統菓子の魅力やおすすめ店などを詳しくご紹介します。
新大久保で楽しむ韓国伝統菓子の世界

新大久保は東京でも屈指のコリアンタウン。狭い路地には韓国料理店だけでなく、伝統菓子専門店や食材店がひしめき合っています。まるで韓国旅行気分で本場の味に出会えるのが魅力です。ここでは、宮廷由来のお菓子や庶民の餅菓子など、韓国伝統菓子の多彩なラインナップを楽しむことができます。蜂蜜やナッツを使った上品な甘さと香ばしい風味は、日本のおやつとは一味違う魅力です。
韓国伝統菓子とは
韓国伝統菓子は、宮廷文化で発達したお菓子や、庶民の祝い菓子まで幅広いものを指します。古くは王朝時代に王族や貴族が楽しんだものが起源で、現在でも旧正月や秋夕などの行事で欠かせない存在です。ふんだんにもち米やナッツ、蜂蜜を使うのが特徴で、砂糖を控えた素朴な甘みが魅力。日本の和菓子同様、目にも美しく丁寧に作られる品を含みます。
豆知識: 韓国では昔から餅を祝いごとに用いてきました。結婚式や誕生日、祖先祭祀には必ず餅が供えられ、「祝福」の意味も込められています。ハンガンは「天の恵み」と讃えられ、王宮で重宝された伝統菓子です。
新大久保ならではの楽しみ方
新大久保では、気軽に伝統菓子を味わえるのが魅力です。一口サイズのインジョルミ(きなこ餅)や、外側がカリッとした韓国式パンケーキ・ホットクなど、新大久保独自のアレンジ商品も登場しています。特に「鐘路福餅(チョンノボン餅)」という店ではできたてのお餅が味わえ、観光客にも人気のスポットです。また、韓流ドラマに出てくるお菓子が期間限定で新大久保にも並ぶこともあります。最新トレンドと伝統が融合した町並みで、甘い食文化を思う存分楽しんでください。
韓国伝統菓子の種類と特徴

韓国伝統菓子には大きく分けて餅菓子(トッ)と宮廷菓子(ハンガン)、その他のスイーツがあります。もち米や小麦粉を使い、蜂蜜やナッツで甘みを加えたものが多く、素朴ながら香ばしさと深い味わいが魅力です。以下に代表的な種類をご紹介します。
お餅(トッ)の多彩な世界
韓国の餅(トッ)はお祝い事や日常に欠かせない食べ物で、その種類は非常に多彩です
例えば、小豆餡を包んだ餅や黄粉をまぶした伝統菓子「インジョルミ」、秋の名物「ソンピョン(松餅)」などがあります。滑らかでもちもちした食感と控えめな自然な甘みが特徴で、韓国ならではの素朴な美味しさを味わえます。
宮廷菓子「ハンガン」の魅力
ハンガン(韓国宮廷菓子)は職人が手間ひまかけて作る雅なお菓子です
蜂蜜や麦芽、松の実、胡麻など天然素材を使い、緑茶粉や花模様で美しく装飾します。代表的なものに、蜂蜜で練った生地を油で揚げた「ヤックァ」や、穀物同士を絡めて固めた「クァジョン」があります。上品な甘さと香ばしい風味が特徴で、お茶会や祝いの席に欠かせない存在です。
その他の人気スイーツ
最近では伝統菓子をアレンジした新スイーツも注目されています。例えば、龍の髭飴(中国発祥だが韓国でも人気)は髪の毛のように細い飴でナッツを包んだお菓子で、新大久保の専門店で実演販売され話題です。屋台の定番ホットク(シナモン蜂蜜入りパンケーキ)も健在で、さらに唐辛子を使った甘辛スイーツなど、新旧の味を融合させたメニューが次々に生まれています。
和菓子との比較
韓国伝統菓子と日本の和菓子は似て非なるものです。以下の表で主な違いを比べてみましょう。
| 特徴 | 韓国伝統菓子 | 和菓子 |
|---|---|---|
| 主原料 | もち米・小麦粉・ナッツ・蜂蜜 | もち米・あんこ・寒天・砂糖 |
| 食感 | カリッとしたもの、もちもちしたものなど多彩 | しっとり・もっちり、繊細な食感 |
| 味わい | 香ばしく素朴、甘みは控えめなものも | 上品で優しい甘さ |
新大久保のおすすめ韓菓店
新大久保には歴史ある名店から新感覚の店舗まで、多彩な韓国菓子店が集まっています。ここでは特に人気の高いお店をご紹介します。
老舗店で本場の味を
新大久保には本場韓国の伝統菓子を扱う老舗が揃っています。もち米の餅菓子や宮廷菓子を専門にする店舗が人気です。代表的な店舗は次のとおりです。
- 鐘路福餅(チョンノボン餅)-韓国伝統の餅菓子専門店。できたてのお餅やインジョルミが楽しめます。
- ソウル市場-韓国食材スーパー。ヤックァやトッなど定番のお菓子が豊富で、お土産選びにも便利です。
- Osulloc(オソルロッチェ)-韓国伝統茶カフェ。緑茶や抹茶と相性の良いハンガンなどが味わえ、店内でゆったり過ごせます。
話題の新店舗や屋台
近年は韓国伝統菓子をモダンにアレンジした新店も人気。若者向けのカフェや屋台では、トッにクリームを挟んだドーナツ風スイーツや、チョコソースをかけたホットクなどが楽しめます。
また、韓国フェスや期間限定のイベントが開催されると、インジョルミやホットクの屋台が登場し、行列ができることも多いです。公式サイトやSNSで最新情報をチェックして、甘い屋台めぐりも楽しんでみましょう。
韓国カフェで伝統菓子
ゆったり楽しみたいなら、韓国カフェも要チェックです。抹茶や緑茶のパウダーをまぶした韓国餅や、伝統茶とセットになった餅菓子プレートなどが提供されます。店内も韓国風のインテリアでまとめられ、まさに韓国旅行気分を味わえます。
韓国伝統菓子を自宅で楽しむ

新大久保で手に入れた伝統菓子は自宅でも楽しめるように、材料やキットも充実しています。韓国食材店で菓子の専用粉や型を購入すれば、手作りに挑戦できます。ここでは、自宅で韓国菓子を楽しむコツをご紹介します。
手作り体験ワークショップ
新大久保には韓国伝統菓子の手作り体験教室が開かれています。インジョルミやヤックァ作りでは、韓国人講師から本場の作り方を教わりながら、自分の手でお菓子を作ることができます。材料や器具は用意してくれるので、初心者でも気軽に参加できます。できあがった菓子はお持ち帰りできるので、お土産にもぴったりです。
通販でも手に入る韓菓
インターネット通販を利用すれば、本場の韓国伝統菓子を日本でも気軽に購入できます。新大久保の専門店がオンラインショップを持っていることも多く、ヤックァやインジョルミ、ソンピョンなど定番菓子を豊富に揃えています。ギフトセットや個包装の商品も多く、贈り物にも便利です。とろける食感の餅菓子は冷凍便で届くサービスもあり、品質を保ったまま楽しめます。
自宅アレンジレシピ
市販の韓国菓子を使ったアレンジもおすすめです。例えば、薄く切ったヤックァをアイスクリームのトッピングにしたり、インジョルミを細かく砕いてヨーグルトに混ぜると、和と韓の甘さがマッチします。チョコレートや抹茶粉をまぶして新しい味わいを加えるのも人気です。身近な食材で簡単にアレンジして、家族や友人といっしょに韓国の味を再発見してみましょう。
お土産にぴったり!おすすめ韓国伝統菓子
韓国伝統菓子はお土産にも最適です。常温保存できるものや個包装のものが多く、お土産として喜ばれます。ここでは、特に人気のお土産候補をご紹介します。
日持ちする定番菓子
旅行のお土産には日持ちする乾燥菓子がおすすめです。蜂蜜と香辛料で作る揚げ菓子「ヤックァ」や、もち米の穀物を焼いて固めた「ユーグァ(米菓)」は常温で持ち歩けます。ナッツに蜂蜜を絡めた「クァジョン」や、松の実入りの甘いバターで作る「酥糖(ソトン)」も日本への持ち帰りに向いています。可愛いパッケージのものを選べば、子どもや女性へのお土産にもぴったりです。
見た目もかわいいギフト菓子
贈り物には、華やかなパッケージや見た目の美しさを重視しましょう。韓国の宮廷文化をイメージした銘菓セットや、花模様の箱に入ったクッキーアソートなどがあります。伝統菓子に金粉や華やかな色をあしらった「ダシック」は紅白の花をかたどることも多く、目にも楽しいデザインです。これらギフト用の詰め合わせ商品は新大久保でもよく見かけるので、試食しながらお好みの一品を選ぶ楽しみがあります。
希少な限定品・地域品
珍しいお土産としては、季節限定や海外限定の商品もチェックしましょう。新大久保の店では、抹茶風味やフルーツ風味など日本人向けの限定フレーバーの菓子が出ることもあります。また、韓国国内の特定地域の名産品を使った餅菓子や、五方色(オバンセッ)にちなんだカラフルなセットなど、日本では入手しにくい品も並ぶことがあります。こういった限定品は話題性も高く、特別なお土産になります。
まとめ
新大久保では気軽に本格的な韓国伝統菓子が楽しめます。専門店や屋台を巡れば、インジョルミやヤックァといった定番から、話題のアレンジスイーツまで多彩な味に出会えます。老舗店では古来から伝わる素朴な菓子を、韓国カフェやイベントでは新感覚のスイーツを堪能しましょう。お土産にも喜ばれる伝統菓子は、旅行者はもちろん韓国スイーツ初心者にもおすすめです。
甘いひとときを求めて、新大久保のコリアンタウンで韓国伝統菓子の魅力を存分に味わってみてください。