知られざる新大久保の歴史、韓国文化はいつから根付いたのか

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韓国

東京・新宿区の新大久保は、今や日本有数のコリアンタウンとして知られています。しかし、韓国文化がこの街に本格的に根付いたのはいつからでしょうか?

本記事では、戦後から現在にいたる新大久保の変遷をたどり、2002年の日韓ワールドカップや韓流ドラマブームなど街を変えた出来事を解説します。現在、新大久保には韓国料理店や韓国コスメショップが軒を連ね、日本にいながら韓国旅行気分が味わえます。その成り立ちと隠されたエピソードを紐解き、読者の「新大久保 韓国 いつから」という疑問に答えます。
近年は観光客も増えています。

新大久保に韓国文化が根付いたのはいつから?


実は新大久保エリアに本格的な韓国系コミュニティが根付いたのは数十年前のことです。戦後すぐの頃から、朝鮮出身者が東京に住み始めており、大久保通り近くの古いアパートに生活の拠点を構えていました。1970~80年代にかけても新大久保は賃料の安さからアジア各国からの留学生が多く住む街で、韓国人もその一部でした。

戦後〜1980年代:外国人用賃貸住宅街からの再出発

戦後間もない1950年代、新大久保界隈には朝鮮半島出身の在日朝鮮人がおり、彼らは会社寮や宿泊施設を中心に暮らしていました。1960-70年代になると、高度経済成長期で東京の需要が高まり、新大久保周辺には外国人用の低価格アパートや寮が次々と建設されていきます。これにより韓国・朝鮮系の学生や労働者も多く住むようになり、韓国語の学校や食材店などコミュニティの基礎が少しずつ築かれていきました。

1989年:海外旅行自由化で始まった変革

1989年、韓国による海外旅行の自由化政策がおこなわれると、約100万人という大量の韓国国民が海外へ渡航できるようになりました。この影響で数多くの韓国人留学生や技能実習生が日本にも来るようになり、新大久保にも韓国人経営の飲食店や小売店が相次いで出店し始めました。また、この頃からテレビや新聞でも韓国文化が大きく取り上げられ、国内にいながら韓国への関心が高まる予兆がみられました。

1990年代:コリアンタウン形成の布石

1990年代に入ると、新大久保には韓国人や韓国系日本人が経営する店舗が急増しました。韓国料理店や韓国食材店、小規模スーパーなどがメインストリートを中心に目立ち始め、コリアンタウン形成の土台が固まりつつありました。またこの頃、東京・歌舞伎町の韓国系飲食街が摘発を受けて縮小しはじめたことで、歌舞伎町にあった韓国人店の一部が新大久保へ移る流れが起こり、新大久保の韓国文化圏は急速に拡大していきました。

歌舞伎町から新大久保へ:コリアンタウン移転の背景


歌舞伎町は長らく東京随一の韓国系歓楽街として栄えていました。1970~80年代には高級クラブやスナックを中心に韓国人経営の店舗が集まり、韓国人客でにぎわっていました。しかし1990年代末になると、入管や警察による摘発が厳しくなったことで歌舞伎町からの撤退が増え、新たな拠点を求める動きが出てきました。

90年代後半:歌舞伎町で栄えた韓国人街

1990年代後半の歌舞伎町には数十軒に及ぶ韓国系クラブや居酒屋があり、夜遅くまで客足が絶えませんでした。韓国歌謡のカラオケ店や韓流スターのイベントも頻繁に開催され、日本国内でも「コリアンタウン」として広く認識されていました。日本人と韓国人が混じり合う独特の夜の文化が形成されていたのです。

2000年代初頭:摘発と新大久保への拡大移転

2000年代初頭、出入国在留管理局や警察の摘発が強化されると、歌舞伎町の違法営業店が次々と閉鎖に追い込まれました。この波を受けて、韓国系の居酒屋や焼肉店、飲食店の一部が新大久保へ移転します。新大久保は元から韓国人が多く住んでいた地域であり、ここに店を構えることで合法的かつ健全にビジネスができる環境が整いました。この移転が、新大久保コリアンタウン本格化の大きな契機となりました。

健全化した街:韓国広場と料理店の増加

歌舞伎町撤退の後、新大久保では健全な韓国文化発信施設が次々と誕生します。1993年には大型韓国スーパー「韓国広場」がオープンし、韓国食材や日用品の宝庫として人気を集めました。以降、純粋に韓国グルメを提供する焼肉店や専門スイーツ店、韓国コスメショップなどが相次いで開店。これらの新店舗は日本人にも利用しやすく、地域全体が活気づいていきました。

ワールドカップと韓流ドラマがもたらした転機


2000年代に入り、新大久保のコリアンタウンはさらに変貌を遂げます。特に2002年のワールドカップは日韓両国の交流ムードを大いに盛り上げました。新大久保でもサッカー観戦イベントが多く開かれ、街全体に日韓友好の空気が広がりました。

2002年W杯:日韓交流の追い風

2002年W杯では、日本代表を応援するファンが集まるパブリックビューイングが新大久保でも各所で開催されました。試合を見に来た人たちがそのまま韓国料理店で食事を楽しむ光景も多く見られ、地元商店街は連日賑わいました。また、韓国代表の好プレーによって韓国料理や焼肉に注目が集まり、新大久保への関心が急激に高まっていきました。

2003年冬ソナブーム:「ヨン様」効果で訪日客急増

2003年には韓国ドラマ「冬のソナタ」が日本で社会現象となりました。中年女性を中心に熱狂的な「ヨン様」ファンが増加し、韓国文化に親しみを抱く人が急増しました。週末の新大久保には人気ドラマの主人公の写真を手にした観光客があふれ、韓国料理店やお土産ショップは行列ができるほどの盛況ぶり。またテレビや雑誌で「韓流スポット」としてたびたび紹介され、新大久保の知名度は一気に全国区となりました。

2010年代:K-POPアイドルブームと若年層の来訪

2010年代に入ると、BTS(防弾少年団)、TWICE、東方神起などのK-POPアイドルが世界的に人気を博し、若年層を中心に再び韓流が盛り上がります。その影響で新大久保にも高校生や若い女性のグループが押し寄せ、街のメインストリートは韓流ファッションに身を包んだ客であふれました。韓国コスメショップも飛ぶように商品が売れるようになり、SNSで話題の韓国系カフェも次々とオープン。2010年代後半には「第二の韓流ブーム」と呼べる熱気が街を包んだのです。

現代の新大久保:コリアンタウンから多文化共生の街へ

近年、新大久保は純粋なコリアンタウンを越えて多国籍な街に変貌しています。ベトナム、ネパール、ミャンマーなど東南アジア系の留学生や移民が急増し、街には様々な国の飲食店が並ぶようになりました。それでも街の中心部には韓国の文化が根強く残り、韓国コスメを卸す専門店や本格韓国料理店など、先端の韓国トレンドを発信する店が増えています。

イスラム横丁と南アジア系住民の増加

新大久保駅出口付近には「イスラム横丁」と呼ばれる通りがあります。ここは元々アジア系の飲食店街でしたが、近年ではムスリム向けの食材店や礼拝所が増え、イスラム文化の交流拠点となっています。
周辺には東南アジア系のミャンマー料理店やベトナム料理店、そして仏教寺院が建ち並び、韓国文化圏と並行して多様な文化が共存する風景が見られます。

K-POP再燃とSNS発信地としての新大久保

2020年代初頭には、新作K-POPの台頭や動画配信サービスの普及で再び韓国文化への関心が急上昇しています。例えば2020年のNetflixドラマ「愛の不時着」や2022年の「イカゲーム」のヒットで幅広い世代が韓流に親しみ、新大久保を訪れる人の数も増加しました。
特に若い来街者は、SNS映えする韓国風カフェやフォトスポットを積極的に利用しており、新大久保は情報発信の重要な拠点としての役割も担っています。

コロナ禍以降の復興と地域イベント

2020年に始まったコロナ禍では一時的に旅行客が激減し、街は静かになりました。しかし感染状況が落ち着いてくると、JR東日本の公式データでも新大久保駅の乗降客数は回復傾向に転じ、2023年にはコロナ前を上回る勢いで回復しました。また、新大久保映画祭や無料巡回バスの運行、地域商店街のイベントなど、多文化共生を盛り上げる取り組みも活発化し、徐々に往時の賑わいを取り戻しつつあります。

まとめ

まとめると、新大久保に韓国文化が根付いたのは1990年代以降の変革の賜物です。
戦後まもなく東京に在日韓国人コミュニティが芽生え、1990年代に歌舞伎町から新大久保へコリアンタウンが移転、そして2000年代のワールドカップや韓流ブームが一般の日本人に街を認知させました。

現在は韓国の食や文化を楽しむ人で溢れる一方、イスラム横丁に代表されるように多国籍文化が共存する街でもあります。今後も新大久保は韓国の最新トレンドを発信し続ける街として、東京の多様性を象徴していくことでしょう。

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