韓国語のこそあど一覧!「ここ・そこ・あそこ」の使い分けと例文まとめ

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韓国語

韓国語を学び始めると、まっ先にぶつかる壁のひとつが「こそあど」です。日本語の「ここ・それ・あれ・どれ」に当たる表現は、日常会話で頻出なうえに、韓国語では名詞・代名詞・連体詞など品詞ごとに形が変わります。
この記事では、韓国語のこそあどを体系的に整理し、一覧表・語源・ニュアンス・会話での使い分けまで、初級〜中級学習者が実践で迷わないレベルまで詳しく解説します。ドラマやK-POPのセリフも聞き取りやすくなる重要ポイントなので、一覧を確認しながら、しっかりマスターしていきましょう。

目次

韓国語 こそあど 一覧をまず整理しよう

韓国語のこそあど表現は、日本語と同じく「こ・そ・あ・ど」に当たる四系列があり、それぞれが代名詞・連体詞・副詞などに展開していきます。
学習者が混乱しやすいポイントは、形が似ているうえに、会話では省略や短縮、発音変化が頻繁に起こることです。最初に体系を頭に入れておくことで、あとから出てくる表現の意味を類推しやすくなり、暗記の負担を大きく減らせます。

ここでは、韓国語のこそあどを「これ・それ・あれ・どれ」を中心に一覧表で整理し、どの形が何を指すのかを明確にします。そのうえで、後続のセクションで「人・場所・方向・様子・数」に派生するパターンを解説していきます。まずは全体像を俯瞰して、韓国語のこそあどがどのような規則で作られているのかを把握しましょう。

韓国語のこそあど4系列の基本構造

韓国語では、日本語の「こ・そ・あ・ど」に対応する語幹として「이・그・저・어」が用いられます。

  • 이:話し手に近い「これ・ここ」に相当
  • 그:聞き手や既出情報に近い「それ」に相当
  • 저:話し手・聞き手から離れた「あれ」に相当
  • 어:不特定・疑問の「どれ」に相当

これらの語幹に、対象を示す語尾(것=物、人=사람、곳=場所 など)を付けることで、多様なこそあど表現が規則的に作られます。

例えば「これ」は 이 + 것 で 이것、「あの人」は 저 + 사람 で 저 사람 のように構成されます。この一貫したパターンを意識することで、知らない語でも意味を推測しやすくなります。まずは「이/그/저/어」が何を指すのかをしっかり押さえ、基盤となる4系列に馴染んでおきましょう。

こそあど代名詞の代表形一覧(これ・それ・あれ・どれ)

ものを指し示す基本の代名詞は、次の4つです。

日本語 韓国語 発音の目安 意味・ニュアンス
これ 이것 / 이거 イゴッ / イゴ 話し手の近くの物
それ 그것 / 그거 グゴッ / グゴ 聞き手の近く、または既出の物
あれ 저것 / 저거 チョゴッ / チョゴ 両者から離れた物
どれ 어느 것 / 어느 거 オヌ ゴッ / オヌ ゴ 複数からの選択を尋ねる

日常会話では「것」のパッチムが落ちた口語形「이거・그거・저거」が圧倒的に多く使われます。教科書では「이것」と習っても、ドラマではほぼ「이거」と聞こえるので、両方セットで覚えるのがおすすめです。
また、「どれ」を尋ねるときは、対象が明確な場合には 어느 거、漠然とした場合には 뭐(何)で済ませることも多く、文脈に応じて使い分けがされています。

学習のコツ:一覧で暗記するより「パターン」で覚える

こそあど表現は数が多いため、一覧を上から順番に丸暗記しようとすると挫折しやすくなります。そこで有効なのが、語幹と語尾の組み合わせパターンに注目して覚える方法です。

  • 이 / 그 / 저 / 어 + 것 → これ・それ・あれ・どれ(物)
  • 이 / 그 / 저 / 어 + 사람 → この人・その人・あの人・どの人
  • 이 / 그 / 저 / 어 + 곳 → ここ・そこ・あそこ・どこ(場所)

のように、縦にも横にも規則性があります。

こうして「共通の型」を意識すると、例えば 처음見る「저분」でも「저(あの)+분(方)」で「あの方」という意味だと推測できます。この発想で学習を進めると、新しいこそあど表現に出会うたびに関連語を芋づる式に覚えられ、語彙が効率的に増えていきます。

これ・それ・あれ・どれに当たる韓国語のこそあど一覧

ここからは、日本語の「これ・それ・あれ・どれ」に対応する韓国語を、会話頻度の高い順に整理していきます。単に訳語を覚えるのではなく、「話し手に近いのか」「聞き手に近いのか」「両者から離れているのか」「不特定なのか」という距離感と情報の既出性を意識することが重要です。
韓国語では、会話の当事者だけでなく、話題になっている対象との距離感まで含めて、こそあどで細かく表現します。そのため、「그」が「それ」だけでなく、「さっき話したあの」といったニュアンスも担う点を押さえておく必要があります。

このセクションでは、代名詞として単独で使う形を中心に、会話内での典型的な用法と例文を示します。後ほど連体詞として名詞を修飾するパターンも扱うため、ここでは「~だけで一語として成立する形」に絞って整理していきます。

これ:이것・이거 の使い分けと例文

「これ」に当たる基本形は「이것」ですが、実際の会話では「이거」がほとんどです。意味は同じで、後者がより口語的・自然な響きになります。

  • 이것:書き言葉、発音をはっきりさせたいとき
  • 이거:話し言葉、日常会話で最頻出

どちらも「話し手の近くにある物」「今話題にしている物」を指します。

例文としては、
이거 얼마예요?
(イゴ オルマエヨ)
これはいくらですか。
이거 정말 맛있어요.
(イゴ チョンマル マシッソヨ)
これ、本当においしいです。
のように、非常に多くの場面で使われます。相手に物を手渡しながら話すときや、スマホの画面を見せながら話すときも、まず 이거 を使えば通じます。

それ:그것・그거 と既出情報のニュアンス

「それ」に対応するのが 그것 / 그거 です。これも口語では「그거」が圧倒的に多く、教科書的なそれが 그것 だと押さえておけば十分です。
韓国語の「그」には、単に「聞き手に近い物」だけでなく、「すでに話に出た物」「お互いに分かっている物」というニュアンスがあります。この点が、日本語の「それ」よりも少し広い役割を持っています。

例えば、
그거 어제 말한 영화야.
(グゴ オジェ マラン ヨンファヤ)
それ、昨日話した映画だよ。
ここでの「그거」は、物理的な距離よりも「昨日すでに話題にしていたあの映画」という既出情報を指しています。同じ状況で日本語なら「あの映画」とも言えますが、韓国語では「그」が自然になります。こうした情報の共有度による「그」の使い方は、ドラマのセリフでも頻出です。

あれ:저것・저거 の距離感と失礼にならない使い方

両者から離れた物、または第三の場所にある物を指す「あれ」は、韓国語では 저것 / 저거 です。
거리에서 파는 저거 먹어볼래?
(コリエソ パヌン チョゴ モゴボルレ)
通りで売ってるあれ、食べてみる?
のように、少し離れた屋台の商品などを指すときに使われます。

ただし、人に対して直接「저거」を使うと、物扱いするような失礼な響きになるため注意が必要です。人を指す場合は、少なくとも 저 사람(あの人)、さらに丁寧には 저분(あの方)を用います。
このように、物理的な距離だけでなく、相手への敬意の度合いによっても、こそあど表現を慎重に選ぶ必要があります。

どれ:어느 것・어느 거・어떤 거 の違い

「どれ」は文脈によって、어느 것 / 어느 거 / 어떤 거 など複数の言い方があります。

日本語 韓国語 ニュアンス
どれ(この中のどれか) 어느 것 / 어느 거 限定された選択肢から一つ
どれ(どんなもの) 어떤 거 性質や種類をたずねる

例えば、商品が目の前に並んでいて「どれがいい?」と聞く場合は、
어느 거가 좋아?
(オヌ ゴガ チョア)
が自然です。一方、「どんな映画が好き?」なら、
어떤 영화 좋아해?
(オットン ヨンファ チョアヘ)
と、성격・タイプを聞くので 어떤 を使います。選択肢が目の前にあるかどうかで使い分ける、と覚えると理解しやすくなります。

ここ・そこ・あそこ・どこ:場所を表す韓国語こそあど一覧

次に、場所を表すこそあど表現を整理します。日本語の「ここ・そこ・あそこ・どこ」に相当する韓国語は、基本的に「이/그/저/어+곳」ですが、実際の会話ではこれがさらに短縮された形がよく使われます。
特に、韓国旅行や留学などで現地の人に道を聞いたり、カフェ・レストランで席を案内されたりする場面では、これらの表現が頻繁に登場します。位置関係の把握は安全面にも関わるため、早い段階で確実にマスターしておくと安心です。

このセクションでは、基本形・会話での短縮形・よく使う例文をまとめつつ、「この辺」「あちこち」といった派生表現も紹介します。方向を表すこそあど(こちら・そちら など)とも関連が深いため、合わせて整理しておくと理解が深まります。

ここ:여기・이곳 の違いと実用的なフレーズ

「ここ」に当たる韓国語は、主に 여기 と 이곳 の2つがあります。

  • 여기:最も一般的な口語形、「ここ」という場所全般
  • 이곳:少しかたい表現、案内文・ナレーションでよく使われる

例文としては、
여기 앉으세요.
(ヨギ アンジュセヨ)
ここに座ってください。
여기가 좋아요.
(ヨギガ チョアヨ)
ここがいいです。
のように、여기 が圧倒的に多く使われます。

一方、観光地の説明文や公式案内などでは、
이곳은 전통 시장입니다.
(イゴスン チョントン シジャンイムニダ)
ここは伝統市場です。
のように 이곳 が好まれる傾向があります。会話ではまず 여기 を押さえておき、読み物やニュースで 이곳 に出会ったときに「ああ、ここって意味だな」と認識できれば十分です。

そこ:거기・그곳 と会話ならではのニュアンス

「そこ」は 거기 / 그곳 で表現しますが、会話ではほぼ 거기 一択と考えて問題ありません。
거기 누구 있어요?
(ゴギ ヌグ イッソヨ)
そこに誰かいますか。
거기서 뭐 해?
(ゴギソ ムォ ヘ)
そこで何してるの?
のように、「聞き手のいる場所」「話題の場所」を指します。

また、電話やメッセージで「そっちはどう?」と相手側の状況を聞く際にも、
거기 날씨 어때요?
(ゴギ ナルシ オッテヨ)
そっちの天気はどうですか。
のように 거기 を使います。그곳 はニュースやアナウンスで「その場所」と少し距離を置いた言い方をしたいときに用いられ、日常会話ではあまり登場しません。

あそこ:저기・저곳 と指さし表現

「あそこ」は 저기 / 저곳 で表しますが、生活では圧倒的に 저기 が多用されます。
저기 봐요.
(チョギ バヨ)
あそこ見てください。
저기요.
(チョギヨ)
すみません。(店員などを呼ぶとき)
のように、저기 は「あそこ」という意味に加え、「そこのあなた」と注意を向けさせる呼びかけ表現としても機能します。

レストランで店員を呼ぶときの 저기요 は、旅行者にも必須のフレーズです。저곳 はやはり書き言葉寄りで、歴史解説やドキュメンタリーなどで「あの場所」というやや重みのあるニュアンスを出すときに使われます。日常会話で迷ったら、基本的には 여기 / 거기 / 저기 の3つさえ押さえておけば十分にコミュニケーションが取れます。

どこ:어디 とよく使う質問パターン

「どこ」は、韓国語では基本的に 어디 の一語で表されます。対応する「이/그/저」の違いはなく、疑問詞として単独で使われます。
어디 가요?
(オディ ガヨ)
どこに行きますか。
집이 어디예요?
(チビ オディエヨ)
家はどこですか。
のように非常に汎用性が高く、初級レベルから覚えておきたい表現です。

さらに、어디에서 / 어디에 처럼 助詞と組み合わせることで、「どこで」「どこに」といった意味になります。会話では에と에서が音的に弱くなって聞き取りにくいことも多いため、聞き取れなかった場合は文脈から「どこに行くのか」「どこで何をするのか」を推測する力も養っていくとよいでしょう。

この・その・あの・どの:名詞を修飾する韓国語こそあど

ここからは、「この本」「あの人」のように名詞を直接修飾する連体詞としてのこそあど表現を扱います。韓国語では、「이・그・저・어느」がそのまま名詞の前に立つという非常にシンプルなルールになっており、ここを押さえると語彙が一気に広がります。
会話では、代名詞よりも連体詞の方が登場頻度が高い場面も少なくありません。例えば、初対面の場で相手を紹介するときに「この人は~です」と言うなど、実生活での応用範囲が広いのが特徴です。

このセクションでは、人・物・場所など、名詞の種類ごとによく使うパターンを整理しながら、日本語とのニュアンスの違いも解説します。

この:이 の連体詞用法と人・物への応用

「この」は韓国語では 이 を名詞の前に置くだけで表現できます。
이 책
(イ チェク)
この本
이 사람
(イ サラム)
この人
のように、指し示したい対象の直前に 이 を置くシンプルな形です。

会話では、代名詞の 이거 と連体詞の 이 を行き来しながら使います。例えば、
이거 뭐예요? 이 책 재밌어요?
(イゴ ムォエヨ? イ チェク チェミッソヨ?)
これは何ですか。この本、おもしろいですか。
のように、一つの話題の中で両方が自然に登場します。 이 は基本的にカジュアルからフォーマルまでどの場面でも使用できるため、安心して使える表現です。

その:그 の「聞き手側・既出情報」という感覚

「その」に当たる その+名詞 の形は、韓国語では 그 を使います。
그 영화 봤어?
(グ ヨンファ バッソ)
その映画見た?
그 사람 알아?
(グ サラム アラ?)
その人、知ってる?
ここでも、「그」は単に聞き手の近くにある物だけでなく、会話の中で既に名前が挙がった対象や、互いに分かっている対象を指します。

例えば、アイドルの話をしていて、
그 그룹 요즘 진짜 인기 많지?
(グ グルプ ヨジュム チンチャ インキ マンチ?)
そのグループ、最近本当に人気だよね?
と言えば、二人の間で共通認識になっている特定のグループを指します。日本語の「あのグループ」に近いニュアンスですが、韓国語では 그 그룹 が自然に使われる点がポイントです。

あの:저 の物理距離と心理距離

「あの」は 저 を名詞の前に置いて表します。
저 집
(チョ チプ)
あの家
저 사람
(チョ サラム)
あの人
物理的に離れている対象だけでなく、心理的に距離を置きたい対象に対しても使われることがあります。

例えば、あまり好意的でない相手について話すときに、
저 사람 진짜 이상해.
(チョ サラム チンチャ イサンヘ)
あの人、本当に変だよ。
と、 저 사람 を用いることで、距離感や軽い否定的ニュアンスを含ませることができます。ただし、前述の通り、人を指すときは 저거 のように「物扱い」にならないよう注意し、基本は 저 사람 / 저 분 を使うようにしましょう。

どの:어느・어떤 の使い分け

「どの」は、韓国語では主に 어느 と 어떤 の2つで表されます。

日本語 韓国語 用法
どの(この中のどの〜) 어느 + 名詞 限定された選択肢の中から一つ
どんな〜 어떤 + 名詞 種類・性質をたずねる

例えば、教科書が3冊目の前にある状況で「どの本が一番いい?」と聞くなら、
어느 책이 제일 좋아?
(オヌ チェギ ジェイル チョア?)
が自然です。一方、「どんな本が好き?」とジャンルを聞きたいなら、
어떤 책 좋아해?
(オットン チェク チョアヘ?)
と 어떤 を使います。選択肢が具体的かどうかを基準に 두 표현을 구분すると覚えやすくなります。

人・物・場所など対象別の韓国語こそあど一覧

ここまで見てきたように、韓国語のこそあどは「이/그/저/어」に人・物・場所などを表す語を組み合わせて構成されます。このセクションでは、その組み合わせパターンを対象別に一覧し、実際の会話にすぐ使える形で整理します。
対象が変わっても、根本にあるルールは同じです。そのため、「人を指すときは 사람 / 분」「場所を指すときは 곳 / 데」「方向を指すときは 쪽」など、共通の構成要素を意識すると、学習効率が大きく上がります。

表形式で比較しながら見ることで、日本語の感覚と対応させやすくなります。ここでしっかり整理しておけば、ニュース・ドラマ・SNSなど、どのメディアでも意味を素早く理解できるようになります。

人を指すこそあど:이 사람・그분 など

人を指すときに使う代表的なこそあど表現をまとめます。

日本語 くだけた表現 丁寧・敬語表現
この人 이 사람 이 분
その人 그 사람 그 분
あの人 저 사람 저 분
どの人 어느 사람 어느 분

분 は 사람 の敬語にあたる語で、目上の人・お客様・初対面の相手などに対して使います。例えば、
이 분은 한국어 선생님이세요.
(イ ブヌン ハングゴ ソンセンニミセヨ)
この方は韓国語の先生です。
のように紹介する場面で非常によく用いられます。
また、どの人を指すのか尋ねたいときは、
어느 분이세요?
(オヌ ブニセヨ)
どの方ですか。
と聞けば、丁寧で自然な表現になります。

場所・方向を指すこそあど:이쪽・그 쪽 など

場所や方向を指す場合には、「쪽(方向)」を用いたこそあどがよく使われます。

  • 이쪽:こちら側
  • 그쪽:そちら側(相手側)
  • 저쪽:あちら側
  • 어느 쪽:どちら側

例文として、
이쪽으로 오세요.
(イッチョグロ オセヨ)
こちらにいらしてください。
그쪽은 어떻게 생각하세요?
(クッチョグン オットケ センガカセヨ)
そちらはどうお考えですか。
のように、「物理的な方向」と「相手側の立場」の両方を表現できます。

また、비즈니스メールでも、
그쪽 일정에 맞춰서 조정하겠습니다.
(クッチョク イルチョンエ マチュォソ チョジョンハゲッスムニダ)
そちらのご都合に合わせて調整いたします。
のように距離感のある丁寧な表現として도 활용됩니다。方向を表すこそあどは、対面だけでなくオンラインコミュニケーションでも頻出です。

物・事柄を指すこそあどのバリエーション

物や事柄を指すこそあどは、これまで見た 것 系以外にもいくつかのバリエーションがあります。

  • 이런 거 / 그런 거 / 저런 거 / 어떤 거:こんなもの・そんなもの・あんなもの・どんなもの
  • 이렇게 / 그렇게 / 저렇게 / 어떻게:こんなふうに・そんなふうに・あんなふうに・どのように

例えば、
이런 거 좋아해요.
(イロン ゴ チョアヘヨ)
こういうのが好きです。
그렇게 하면 안 돼요.
(クロケ ハミョン アン ドェヨ)
そんなふうにしてはだめです。
のように、「様子」や「やり方」といった抽象的な事柄を指し示すのに使われます。

日本語でも「そんなの」「ああいうの」など抽象度の高い表現が多用されるように、韓国語でも 이런 / 그런 / 저런 / 어떤 の四系列は会話の潤滑油となる重要表現です。こそあどの基本を押さえたら、これらの派生形もセットで覚えておくと、表現の幅が一気に広がります。

会話で迷わない韓国語こそあどの使い分けと注意点

ここまでで、韓国語のこそあど表現を体系的に一覧してきましたが、実際の会話では「이 と 그 のどちらを使うべきか」「丁寧さは十分か」など、もう一歩踏み込んだ判断が必要になる場面が多くあります。
このセクションでは、日本語母語話者が特につまずきやすいポイントを整理し、間違えやすいパターンとその回避方法を解説します。こそあどは語彙そのものよりも「使い分け」の方が難しいので、ここを丁寧に押さえることで、韓国語の自然さが大きく向上します。

また、こそあど表現は敬語や対人距離とも密接に関わります。不適切なこそあどは時に失礼な印象を与えかねないため、注意点とともに安全な言い換え表現も合わせて紹介します。

이 と 그 の違い:物理距離 vs 情報の距離

日本語の感覚で「こ・そ」を考えると、韓国語の 이 / 그 を単純に「話し手に近い」「聞き手に近い」とだけ覚えてしまいがちですが、実際には「情報的な距離」も大きな役割を果たしています。

  • 이:話し手の近くにある、または今まさに導入する新情報
  • 그:聞き手側、またはすでに共有・既出の情報

というイメージを持つと、選択がかなりスムーズになります。

例えば、初めて話題に出す映画については、
이 영화 진짜 재밌어.
(イ ヨンファ チンチャ チェミッソ)
この映画、本当に面白いよ。
と 이 を使って導入しますが、その後同じ映画を指すときには、
그 영화 OST도 좋아.
(ク ヨンファ オエスティド チョア)
その映画、OSTもいいんだ。
と「さっき話したその映画」のニュアンスで 그 に切り替わります。このように、会話の流れの中で「新情報→既出情報」という役割分担があることを意識すると、自然なこそあどが選べるようになります。

저 の使い方と失礼にならない表現

저 は「あの」を表す便利な語ですが、人を指すときの使い方には特に注意が必要です。
誤:저거 뭐야?
(チョゴ ムォヤ)あいつ何?
このように、人に対して 저거(あれ)を使うと、かなり失礼な言い方になります。友達同士で冗談交じりに使うことはありますが、基本的には避けたほうが安全です。

代わりに、
저 사람 누구야?
(チョ サラム ヌグヤ)
あの人、誰?
저 분은 누구세요?
(チョ ブヌン ヌグセヨ)
あの方はどなたですか。
のように、사람 / 분 と組み合わせて使うようにしましょう。また、目上の方に対しては、連体詞の 저 よりも 그 분 저 분 など、距離感を調整した表現が好まれることもあります。状況に応じて、丁寧さを一段階上げた表現を選ぶ意識を持つと安心です。

会話でよく使う定番フレーズとパターン練習

こそあど表現は、パターンで丸ごと覚えてしまうと会話で即戦力になります。ここでは、頻出フレーズをいくつか紹介します。

  • 이거 뭐예요?(これは何ですか)
  • 그거 어디서 샀어요?(それ、どこで買いましたか)
  • 저기요. 여기 주문이요.(すみません。ここ、注文お願いします)
  • 이쪽으로 가면 돼요.(こちらに行けば大丈夫です)
  • 어느 쪽이 더 좋아요?(どちらの方がいいですか)

これらは、単語だけでなく語順もセットで体に染み込ませておくと、実際の会話で瞬時に口をついて出てきます。

学習時には、「이→그→저→어」と主語だけを入れ替えながら、同じ文型で反復練習するのがおすすめです。例えば、
이거 예뻐요.
그거 예뻐요.
저거 예뻐요.
어느 거가 제일 예뻐요?
と声に出して練習することで、こそあどの使い分けと発音の両方を効率よく身につけることができます。

まとめ

韓国語のこそあど表現は、一見すると語形が多くて複雑に感じられますが、実際には「이・그・저・어」という4つの語幹に、「것・사람・분・곳・쪽」などを組み合わせるシンプルなパターンで成り立っています。この仕組みさえ理解してしまえば、新しい語に出会っても意味を推測しやすくなり、語彙習得のスピードが大きく向上します。
特に、日本語話者が混乱しやすいのが「이 と 그 の違い」「저 の丁寧な使い方」です。物理的な距離だけでなく、会話内での情報の新しさ・既出性、相手との心理的距離感も含めて、こそあどを選ぶという発想を持つと、より自然な韓国語に近づけます。

最後にもう一度強調すると、こそあどは丸暗記ではなく、パターンで覚えることが鍵です。この記事の一覧表や例文を活用しながら、이/그/저/어 の4系列を意識して音読・会話練習を重ねてみてください。ドラマのセリフやネイティブの会話が、これまでよりもはっきりと聞き取れるようになり、韓国語学習がいっそう楽しくなるはずです。

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