「この・その・あの」は韓国語で何?違いと使い分けをわかりやすく解説

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韓国語

韓国ドラマやK-POPの会話を聞いていると、イゴ・クゴ・チョゴという言葉がよく出てきます。実はこれが日本語の「この・その・あの」にあたる表現です。
ただ、似たような言い方がたくさんあり、何がどう違うのか分かりにくいですよね。
この記事では、「この その あの 韓国語」の基本から、日常会話での自然な使い分け、よくある間違い、ドラマ風フレーズまで、体系的に整理して解説します。
韓国語初級の方はもちろん、もう一度基礎を固めたい中級者の方にも役立つ内容です。

目次

この その あの 韓国語の基本形と意味をまず整理しよう

日本語の「この・その・あの」にあたる韓国語は、指し示す距離と、話し手と聞き手のどちらに近いかによって使い分けます。
最も基本になるのが、「이(イ)」「그(ク)」「저(チョ)」という三つの形です。
これらは後ろに名詞を続けて、「この本」「その人」「あの店」のように使います。
さらに、単独で「これ」「それ」「あれ」と言いたい時には、「이것(イゴッ)」「그것(クゴッ)」「저것(チョゴッ)」という形が使われます。

日本語話者にとっては、「그(ク)」の使い方がやや独特で、慣れるまで少し時間がかかることがあります。
しかし、仕組みをしっかり理解して、例文と一緒に覚えてしまえば、会話の表現力が一気に広がります。
ここではまず、基礎となる語形と意味を一覧で整理し、「この その あの 韓国語」の全体像をつかんでいきます。

指示詞の三つの距離感「이・그・저」とは

韓国語の指示詞は、「話し手に近いもの」「聞き手に近いもの」「どちらからも離れたもの」の三種類で整理されます。
話し手の近くは「이」、聞き手の近くは「그」、両者から離れているものは「저」です。
たとえば、自分の手元にあるペンなら「이 펜」、相手の手元のペンなら「그 펜」、少し離れた机の上のペンなら「저 펜」となります。

日本語の「その」は、話し手から離れていれば、相手の近くでも少し遠くても広くカバーできますが、韓国語は距離感をより細かく意識します。
この三つの区別に慣れることで、韓国語らしい自然なニュアンスを出せるようになります。
まずは、会話の中で自分と相手、モノの位置関係を意識することから始めると良いでしょう。

名詞を修飾する形「이 + 名詞」「그 + 名詞」「저 + 名詞」

最もよく使うのが名詞を前から修飾するパターンです。
「この本」は「이 책」、「その人」は「그 사람」、「あの店」は「저 가게」のように、非常にシンプルな構造になっています。
ポイントは、形が変化せず、必ず名詞の直前に置かれるということです。

また、丁寧な場面でもカジュアルな場面でも同じ形が使えるので、場面に応じて変える必要はありません。
教材やニュース、ドラマなど、あらゆる場面で登場する基本表現ですので、意味だけでなく、口に出してスラスラと言えるまで反復練習することをおすすめします。
特に「그 사람」は、人を話題にするときに頻出するので、最初に体に染み込ませたい表現です。

単独で使う「これ・それ・あれ」:이것・그것・저것

名詞を伴わずに、「これ」「それ」「あれ」とだけ言いたいときは、「이것」「그것」「저것」を使います。
発音上は日常会話では「이거(イゴ)」「그거(クゴ)」「저거(チョゴ)」と短く発音されることが非常に多く、ドラマやバラエティでもほぼこの形が使われています。

例えば、「これください」は「이거 주세요」、「それ何?」は「그거 뭐야?」、「あれきれいだね」は「저거 예쁘다」となります。
初級の教科書では「이것」などの原形で紹介されることが多いですが、実際の会話では「거」型の方が圧倒的に一般的です。
両方の形をセットで覚え、聞いて意味が分かるだけでなく、自分でも自然に使い分けられるようにすると表現の幅が広がります。

一覧で整理:この その あの 韓国語の基本表

ここまでの内容を、視覚的に整理するために表にまとめます。
背景色を変えて区別しやすくしていますので、学習時に何度も見返してパターンを定着させてください。

日本語 意味・位置関係 名詞を伴う形 単独で使う形 会話で多い発音
この 話し手の近く 이 + 名詞 이것 이거
その 聞き手の近く 그 + 名詞 그것 그거
あの 両者から離れている 저 + 名詞 저것 저거

この表を基準に、これから具体的な使い分けや会話での応用を見ていきます。

「この・その・あの」に当たる韓国語の使い分けと距離感のイメージ

実際の会話で一番迷いやすいのが、「그」と「저」の境界です。
どちらも日本語では「あの」に近いニュアンスになることが多く、距離感だけでなく、話題との関係性も絡んでくるためです。
韓国語では、物理的な距離だけでなく、「心理的な近さ」「すでに話題に出ているかどうか」といった要素も、指示詞の選択に影響します。

また、ドラマやK-POPアイドルのインタビューでは、「그 사람」「저 사람」が人物を指す重要な指示表現として頻出します。
ここでは、イラストを思い浮かべるような感覚で、話し手・聞き手・対象物の位置関係を整理しながら、「この その あの 韓国語」の直感的な使い分けを身につけていきます。

話し手中心の「이」:自分のテリトリーにあるもの

「이」は、あくまで話し手である自分を中心に考えたときに、自分のテリトリーにあるものを指すイメージです。
手に持っているスマホ、目の前のテーブル、自分の家や自分のチームなど、「自分側」に属しているものに広く使われます。

例えば、プレゼン資料を持ちながら「この資料をご覧ください」と言うときは「이 자료 보세요」となります。
物理的な距離だけでなく、「自分の考え」「自分の立場」に近い抽象的な対象に対しても、「이 문제가 중요합니다(この問題が重要です)」のように使えます。
自分発信のトピックを強調するときのキーワードと覚えておくと、ニュアンスの理解が深まります。

聞き手中心の「그」:相手側にあるもの・共通の話題

「그」は、聞き手のテリトリーにあるもの、または、すでに会話に登場した「共通の話題」を指すときに使われます。
たとえば、相手が持っている本に対して「その本、おもしろい?」と聞くときは「그 책 재미있어?」となります。
ここで重要なのは、「그」が物理的な距離だけでなく、「すでに出てきたその話」「あなたが言っていたそれ」を指す働きを持つことです。

一度話題に出た映画について、「その映画さ、どうだった?」と続けるときも、「그 영화 있잖아, 어땠어?」のように「그」を使います。
日本語の会話感覚でいう「例のあれ」「その件」に近いニュアンスで、話題を共有している感じを出せるのが「그」です。
相手の発言や体験を受けて話を広げるときには、積極的に「그」を使うと自然な韓国語になります。

二人から離れた「저」:物理的にも心理的にも遠いもの

「저」は、話し手・聞き手のどちらからも離れている対象を指すときに使われます。
カフェの窓の外に見えるビルや、通りの向こう側を歩いている人など、明らかに距離があるものには「저」を使うのが基本です。
例えば、「あの山、きれいだね」は「저 산 예쁘다」となります。

さらに、「저」は物理的な距離だけでなく、「自分たちとは少し距離を置いた対象」を表すこともあります。
例えば、憧れのアイドルを指して「あの人、本当にかっこいいね」と言うときに「저 사람 진짜 멋있다」と言えば、「手の届かない存在」のようなニュアンスが含まれることがあります。
距離感と感情が結びつきやすい語なので、ドラマでの使われ方に注目してみると、より生きた感覚をつかめます。

距離感と使い分けを図式でイメージする

ここで、「이・그・저」の距離感をさらに体感的に理解するために、簡単な比較表を用意します。
目で見て整理することで、会話の場面を思い浮かべやすくなります。

指示詞 基準 物理的距離 心理的イメージ
話し手中心 話し手のすぐ近く 自分のもの、自分側、手元
聞き手中心・共通話題 聞き手の近く、または中間 あなたのもの、例のあれ
両者から離れた対象 二人から離れた場所 遠いもの、少し距離を置いた存在

このように、韓国語の「この その あの」は、単なる距離表現を超えて、人間関係や話題との距離感も反映する表現だと理解すると、より深く使いこなせるようになります。

会話で必須の「이거・그거・저거」など口語表現をマスター

実際の韓国語会話では、教科書通りの「이것・그것・저것」よりも、口語の「이거・그거・저거」が圧倒的に使われます。
ドラマやYouTube、アイドルのライブ配信でよく耳にするのも、この「〜거」タイプです。
ネイティブの自然なリズムに近づくためには、「この その あの 韓国語」の口語形を重点的に練習することが近道です。

ここでは、それぞれの典型的な使用場面と、よく使われる決まり文句を、実用度の高い順に整理して紹介します。
丸暗記しておくと、そのまま会話で使える表現ばかりなので、声に出して練習しながら読み進めてみてください。

日常会話で一番使う「이거」のパターン

「이거」は、自分の近くにあるものや、自分が今扱っているものを指して使います。
コンビニで商品を手に取りながら「これください」と言うときは「이거 주세요」となり、旅行や留学でもすぐに使える実用的な一言です。

また、プレゼントを相手に渡すときには「이거 선물이야(これ、プレゼントだよ)」、分からないものを誰かに聞くときは「이거 뭐야?(これ、何?)」のように使えます。
自分の手元のもの、自分が示しているものに対して反射的に「이거」を使えるようになると、韓国語の会話が一気に自然に感じられるようになります。
まずは、「이거 + 動詞」のパターンを中心に、いくつかの定番フレーズを身につけておきましょう。

相手の持ち物や話題に反応する「그거」

「그거」は、相手側にあるもの、もしくは相手が今話している対象物を受けて使う表現です。
例えば、相手が映画の話をしているときに、「その映画、もう見たよ」と言う場合は「그거 벌써 봤어」となります。
ここでの「그거」は、「あなたが言っているそれ」「さっき話題に出たあれ」という意味合いを強く持ちます。

また、相手が持っているお菓子を見て「それ、おいしい?」と聞きたい場合は「그거 맛있어?」です。
このように、「그거」は相手の持ち物や相手主導の話題に対してリアクションを返すときに使われます。
会話のキャッチボールをスムーズにするうえで欠かせない表現なので、相手の発言を聞いたら、まず「그거 〜」で返してみる練習をすると効果的です。

遠くのものや第三者を指す「저거」

「저거」は、話し手と聞き手のどちらからも離れた場所にあるものを指すときに使います。
例えば、道端で少し離れたところにいる犬を見て「あの犬、かわいい」と言うなら、「저거 강아지 귀엽다」となります。
視線を遠くに向けながら指さすようなイメージで使うと、感覚的に理解しやすくなります。

また、ライブ会場のステージ上にいるアーティストを指して、「あの人、本当にかっこいいね」と言いたいときも、「저거 사람 진짜 멋있다」や、より自然な形で「저 사람 진짜 멋있다」となります。
物理的な距離だけでなく、「自分たちとは少し別世界の存在」というニュアンスが込められやすい点も押さえておくと、ドラマなどでの表現がより深く理解できるようになります。

「이건・그건・저건」の比較や強調の使い方

「이것・그것・저것」が縮約して、「이건・그건・저건」となる形も非常によく使われます。
これは、助詞「은/는」と結びついて、「この〜は」「その〜は」「あの〜は」と、主題を取り立てる働きをします。

例えば、「これは私のです、あれは友達のです」は、「이건 제 거예요, 저건 친구 거예요」となります。
また、「その件はちょっと…」と濁したい場合には「그건 좀…」というように、単独で使って話題を示すこともできます。
ニュアンスとしては、日本語の「このことに関しては」「そのことについては」に近く、何かを比較したり、特に意識して取り上げたいときに便利な形です。

名詞を伴う形「이 사람・그 사람・저 사람」などの具体例

韓国語の指示詞は、特に人を指すときに頻繁に使われます。
日本語の「この人」「その人」「あの人」にあたる表現は、それぞれ「이 사람」「그 사람」「저 사람」です。
ここでは、人物や物、場所を指す典型的なパターンを整理し、実際の会話でどう言えばよいかを具体例とともに確認していきます。

人間関係の距離感や、褒めるか批判するかといった感情の方向性によっても、「이・그・저」の選び方が変わることがあり、そこに韓国語ならではのニュアンスが生まれます。
よく登場する名詞とペアで覚えることで、「この その あの 韓国語」をより実践的に使いこなせるようになります。

人を指す「이 사람・그 사람・저 사람」

人を指すときの基本形は、「이 사람(この人)」「그 사람(その人)」「저 사람(あの人)」です。
特に「그 사람」は、すでに話題に上がっている人物、または相手が知っていると前提される人物を指すときに多用されます。
例えば、「その人、どこに住んでいるの?」は「그 사람 어디 살아?」となります。

一方、「저 사람」は、道で見かけた知らない人など、心理的にも距離のある第三者を指すイメージです。
「あの人、有名人みたいだね」は「저 사람 유명인 같은데」となり、少し客観的に対象を眺める感じが出ます。
身近な友達や恋人を紹介するときには、「이 사람 내 친구야(この人、私の友達)」のように、「이 사람」を使うのが自然です。

物や場所を指す「이 책・그 가게・저 집」

物を指すときも同じく、「이 + 名詞」「그 + 名詞」「저 + 名詞」のパターンが使われます。
「この本」は「이 책」、「その店」は「그 가게」、「あの家」は「저 집」です。
会話の中では、状況に応じてどの距離感で指すかが、相手との関係や共有している情報量を表すこともあります。

例えば、「その店、おすすめだよ」は「그 가게 추천이야」となり、相手と共有している話題の一部として店を紹介するニュアンスが出ます。
一方、「저 집 진짜 크다(あの家、本当に大きいね)」のように言うときは、どちらにとっても遠くにある対象を、やや客観的な視点から眺めている感じになります。
実際の会話では、指差しや視線の向きとセットで使われることが多いため、発音練習の際にはジェスチャーも一緒にすると定着しやすくなります。

よく使う名詞とセットで覚えると便利な組み合わせ

指示詞はパターンで覚えるのが効率的です。
特によく使う名詞とセットで暗記しておくと、会話でとっさに言葉が出やすくなります。
ここでは、学習者が日常的によく使う名詞の組み合わせを、代表的なものだけピックアップしておきます。

  • 이 노래 / 그 노래 / 저 노래(この歌 / その歌 / あの歌)
  • 이 영화 / 그 영화 / 저 영화(この映画 / その映画 / あの映画)
  • 이 문제 / 그 문제 / 저 문제(この問題 / その問題 / あの問題)
  • 이 학교 / 그 학교 / 저 학교(この学校 / その学校 / あの学校)
  • 이 회사 / 그 회사 / 저 회사(この会社 / その会社 / あの会社)

これらの組み合わせは、ニュース、ビジネス会話、エンタメの話題まで幅広く使えます。
シャドーイングなどの練習で繰り返し発音し、体に馴染ませていくと、韓国語のリズムに自然についていきやすくなります。

日本語の「この・その・あの」と韓国語の違いと注意点

日本語と韓国語は、指示詞の数や距離感の考え方が似ているため、一見すると簡単に対応づけられそうに見えます。
しかし、使い方には微妙な違いがあり、そのまま一対一で置き換えると不自然になってしまうケースも少なくありません。
特に、「その」に対応する「그」と「あの」に対応する「저」の境界は、日本語話者がつまずきやすいポイントです。

ここでは、日本語の感覚のまま使うと誤解につながりやすい場面や、テストやTOPIKなどの試験でも問われやすい落とし穴を中心に、「この その あの 韓国語」の注意点を整理します。
実際の学習者がよく犯すミスをもとにしているので、自分の使い方をチェックするつもりで読み進めてみてください。

日本語の「その」がカバーする範囲の広さに注意

日本語の「その」は、話し手から離れているものであれば、相手の近くでも、二人から離れていても、文脈によって柔軟に使われます。
しかし、韓国語では、相手の近くは「그」、二人から遠い場合は「저」と、距離と立場に応じて明確に分けられます。

例えば、「その山、きれいだね」と日本語で言う場合、二人からかなり遠くにある山を指しているかもしれません。
この場合、韓国語では「그 산 예쁘다」とは言わず、「저 산 예쁘다」が自然です。
日本語では「その」で統一しても違和感がない場面でも、韓国語では位置関係をより厳密に意識する必要がある、という点を意識しておきましょう。

韓国語では前に出た話題を「그」で指すルール

韓国語の大きな特徴として、一度会話に登場した話題を再び指すときには、「距離にかかわらず基本的に『그』を使う」というルールがあります。
これは文法書でも繰り返し説明される重要なポイントです。

例えば、「昨日映画を見たんだけど、その映画、すごくよかった」という文を考えてみましょう。
韓国語では、「어제 영화 봤는데, 그 영화 진짜 좋았어」となります。
たとえ映画館が二人から遠い場所にあっても、すでに話題に出た映画である以上、「저 영화」ではなく「그 영화」と言うのが自然です。
このように、「共通の情報」を指すときには、「距離」よりも「話題として共有されているかどうか」が優先されることを押さえてください。

失礼にならないためのニュアンスの違い

人を指すときの「그 사람」「저 사람」は、日本語の感覚で何気なく使うと、失礼に聞こえてしまう場合があります。
特に、目の前にいる相手を「그 사람」と呼ぶと、「その人」というやや距離のある、場合によっては少し冷たい印象を与えることがあります。

例えば、友達の目の前で、その友達のことを誰かに紹介するときには、「이 사람 내 친구야」と言うのが自然で、親しみのある表現です。
逆に、あまり良い意味ではない話題で誰かを指すときには、「저 사람 왜 저래?(あの人、なんでああなの?)」のように、「저 사람」が使われることが多く、心理的な距離が現れます。
指示詞の選び方一つで、対人関係のニュアンスが変わるため、人を指す場合には特に丁寧さと距離感に注意しましょう。

ドラマやK-POPでよく聞く「この・その・あの」フレーズ集

実際の韓国語運用力を上げるためには、教科書的な文だけでなく、生の会話でよく使われるフレーズをそのまま覚えることが効果的です。
韓国ドラマやK-POPアイドルのコメントの中には、「이거・그거・저거」などの指示詞を使った表現が多数登場し、感情表現も豊かです。

ここでは、実際のメディアで頻出するパターンを元に、特に覚えておきたい例文を厳選して紹介します。
それぞれのフレーズのニュアンスや場面も簡単に説明しますので、好きな作品のセリフと照らし合わせながら、耳と口で定着させていきましょう。

恋愛ドラマでよく出る「그 사람」表現

恋愛ドラマでは、「그 사람」という表現が頻繁に登場します。
ここでいう「그 사람」は、話し手と聞き手が共に知っている「特別な誰か」を指すことが多く、感情がこもりやすい表現です。

例えば、「その人、まだ忘れられない」は「그 사람 아직도 못 잊어」となり、過去の恋人を指す文脈で使われることが多いです。
また、「その人が好きなんでしょ?」という問いかけは、「너 그 사람 좋아하지?」のように表現されます。
ここでの「그 사람」は、「私たちの間で通じる、あの特別な人」というニュアンスを含んでおり、日本語の「例の人」に近い響きを持っています。

K-POPトークで頻出の「이거 진짜 좋아요」など

K-POPアイドルの配信やバラエティ番組では、「이거 진짜 좋아요(これ、本当に良いです)」のように、「이거 + 評価表現」のパターンがよく登場します。
自分たちの新曲や商品、ファンからのプレゼントなどを紹介するときの定番フレーズです。

他にも、「이거 먹어봤어?(これ、食べてみた?)」「이거 꼭 들어봐(これ、必ず聞いてみて)」など、ファンに何かをおすすめするときの表現としても多用されます。
推しの話し方を真似して、「이거」「그거」を使ったコメントを練習すると、韓国語学習がより楽しくなります。
同時に、実際の発音やイントネーションも一緒に吸収できるので、一石二鳥です。

「あの時・その時」を表す「그때・저때」

時間を指すときにも、「이」「그」「저」が活躍します。
代表的なのが、「그때(その時)」「저때(あの時)」という表現です。
「그때」は、話し手と聞き手が共通で覚えている過去のある時点を指し、「あの時さ…」と昔話を始めるときなどに使います。

例えば、「その時、本当にうれしかった」は「그때 진짜 행복했어」となります。
一方、「저때」は、会話の中ではやや頻度が低いものの、自分から見て遠い過去のある時点を指すときに使われます。
例えば、歴史の話をしているときに「あの時代には…」と言うなら、「저때는…」のように表現できます。
時間的な距離と心理的な距離が結びつきやすいので、ドラマの中での使われ方にも注目してみてください。

学習効率を上げるための練習方法とおすすめ学習ステップ

指示詞は、一度ルールを理解しただけでは、会話でとっさに使い分けるのが難しい分野です。
しかし、身の回りのものを韓国語で説明する練習を繰り返すことで、短期間でもかなり感覚をつかむことができます。
ここでは、「この その あの 韓国語」を効率よく定着させるための練習アイデアと、レベル別の学習ステップを提案します。

机上の暗記だけでなく、声に出す、書く、聞くという複数のアプローチを組み合わせることで、実際の会話でも自然と口から出てくるレベルを目指していきましょう。

身の回りの物を全部「이거・그거・저거」で言ってみる

最もシンプルかつ効果的な練習が、視界に入るものをすべて「이거・그거・저거」で言い換えるトレーニングです。
自分の手に持っているものを見て「이거 펜 이거 노트」「이거 핸드폰」と声に出し、少し離れたところにあるものは「저거 가방」「저거 의자」と言ってみます。

家族や友達と一緒に練習する場合は、相手の手元にあるものを指して「그거 뭐야?」と質問し合うと、聞き取る力も同時に鍛えられます。
このトレーニングを日常の中に取り入れると、頭で考える前に自然と適切な指示詞が出てくるようになります。
短時間でも良いので、毎日続けることで、距離感の感覚がしっかり身につきます。

日本語の例文を書き換える対訳トレーニング

もう一つのおすすめは、日本語の短い文を自分で韓国語に訳すトレーニングです。
特に、「この・その・あの」を含む例文を自作し、それぞれ「이・그・저」に対応させてみましょう。
例えば、「この本おもしろい」「その映画見た?」「あの人誰?」といった、日常的な文から始めると良いです。

訳した後は、必ず声に出して読んでみて、違和感がないかをチェックします。
可能であれば、ネイティブや上級者のフィードバックをもらい、「그」と「저」の使い分けが自然かどうかを確認すると、学習効果がさらに高まります。
ノートやメモアプリに、よく使うフレーズをストックしておき、移動時間などに見返すのも有効です。

ドラマやバラエティから指示詞だけを抜き出して聞き取る

リスニングの観点からは、ドラマやバラエティ番組を視聴しながら、「이거」「그거」「저거」「이 사람」などの指示詞にだけ集中して聞き取る練習がおすすめです。
台詞のすべてを理解しようとせず、まずは指示詞が出てきた瞬間に耳が反応する状態を作ることが目的です。

「今の『그 사람』は誰を指しているのか」「なぜここでは『저거』を使ったのか」といった観点で観察すると、距離感と感情の結びつきが見えてきます。
これは、単に単語を覚えるだけでなく、ネイティブの思考パターンに触れるトレーニングでもあります。
お気に入りの作品を何度も見返しながら、指示詞の使い方に注目してみてください。

まとめ

韓国語の「この その あの」にあたる表現は、「이・그・저」と「이것・그것・저것(이거・그거・저거)」を中心に、距離感と話題の共有度によって使い分けられます。
話し手に近いものは「이」、聞き手や共通の話題は「그」、両者から離れたものは「저」という基本ルールを押さえることで、日本語との違いも整理しやすくなります。

特に、「그」は「その」だけでなく、「例のあの」「共通の話題」を指す機能が強く、恋愛ドラマでの「그 사람」、K-POPのトークでの「그거」など、感情や文脈と深く結びついて使われます。
一方、「저」は物理的にも心理的にも距離のある対象を指し、第三者を少し客観的に語るニュアンスを持つことが多いです。

学習の際は、表や例文でルールを理解するだけでなく、実生活の中で「이거・그거・저거」を声に出して使ってみることが重要です。
身の回りの物を指して練習したり、日本語の文を韓国語に書き換えたり、ドラマやバラエティから指示詞だけを聞き取ったりと、複数の方法を組み合わせてトレーニングしてみてください。
そうすることで、「この その あの 韓国語」が、単なる暗記ではなく、実際の会話で自然に使いこなせる生きた表現として定着していきます。

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